弊社の評価基準について

最近ありがたいことに面接希望の声を多く頂けるようになりました。
おかげさまで社員数は右肩上がりで増え、順調にインフラのエキスパート集団という組織が形成されつつあります。

とはいえエキスパートとは一体何を指すのか?
自分の経験はSIerで活かすことが出来るのか?
弊社に入社後はどういったキャリアを歩むことができるのか?
具体的にどういった技術を身に付けていけば収入を上げることが出来るのか?

この記事ではそういった部分を明確化していきたいと思います。

派遣という業態では契約金というものがつきまといます。
弊社の主要取引先における契約金相場と給与体系は以下のようになっております。

契約金50万→月給32万x12ヶ月=384万(未経験相当)
契約金55万→月給35万x12ヶ月=420万
契約金60万→月給38万x12ヶ月=456万
契約金65万→月給41万x12ヶ月=492万(インフラ構築経験3年前後)
契約金70万→月給44万x12ヶ月=528万
契約金75万→月給47万x12ヶ月=564万
契約金80万→月給50万x12ヶ月=600万(一人前、SI経験5年前後)
契約金85万→月給54万x12ヶ月=648万
契約金90万→月給57万x12ヶ月=684万
契約金95万→月給60万x12ヶ月=720万
契約金100万→月給63万x12ヶ月=756万(“普通レベル”の頭打ち)
契約金105万→月給66万x12ヶ月=792万
契約金110万→月給69万x12ヶ月=828万
契約金115万→月給72万x12ヶ月=864万
契約金120万→月給75万x12ヶ月=900万(“優秀な人レベル”の頭打ち)

未経験でも無残業で年収400万円は支給したいという想いから上記の給与テーブルとしております。
上記の金額だと少しだけ足りませんが、ちょっとしたカラクリによって手当が支給されるため400万円を超えます。(もちろん残業すれば余裕で超えます)

上記の通り、レベル感としては「未経験相当」、「インフラ構築経験3年前後」、「SI経験5年前後」、「頭打ち」という区切りでレベル分けをしています。


未経験相当〜微経験者のレベル感

少なくともPCの基礎すら無く、エクセルやワードも全くわからないという完全未経験では上記の金額は難しいため、実務未経験をイメージしています。

実務未経験というのは独学やスクールで勉強を行ない、LPIC1やCCNAの資格を取得しているレベル感です。

既にIT業界に従事していて運用業務やヘルプデスク等の業務を行った経歴があったとしても、技術的にコアな業務でない限り基本的には未経験扱いとなります。

運用業務の中で日常的に監視業務やログの取得を行っており、以下の経験があると微経験者扱いとなります。

・ログの内容がある程度理解できる
・ログの内容を元にトラブルシューティングができる
・各種設定ファイルの中身をある程度理解しており、設定変更程度であれば対応できる

サーバやネットワークと分野の違いはあれど、ログをある程度読める、基本的なオペレーションが行えるレベル感が微経験者のレベル感となります。

この場合だと契約金は55万円前後となります。

【微経験者のスキルセット】
・Linuxの/var/log/messagesの中身をある程度理解できる。
・Linuxの設定変更を手順に沿って行うことができる。
・Cisco機器のshow runや、その他show系コマンドの中身をある程度理解している。

インフラ構築経験3年前後のレベル感

契約金65万円前後に相当するレベル感は以下のとおりです。

【サーバエンジニアのスキルセット】
・Windows Server、LinuxともにOSのインストール、基本設定、ログ解析やある程度のトラブルシューティングが出来る
・VMware等の仮想化技術の概念を理解しており、ハイパーバイザーのインストール、基本設定を行うことが出来る
・ストレージの概念や各種プロトコル(NFS、CIFS、iSCSI、FC)の特性を理解している
・ネットワークの知識としてL1,L2の基礎をある程度理解している。(VLAN、Etherchannel、STP)

【ネットワークエンジニアのスキルセット】
・L2やL3の各種プロトコルについて十分な基礎知識を有している。
・Cisco CatalystやNexusの基本的なオペレーションを行うことが出来る。
・設計書からスクラッチでコンフィグを作成し、コンフィグ投入、汎用的な試験を一通り行うことが出来る。
・ファイアウォールやロードバランサーについての基本的な知識を有している。
・スイッチやルータに接続される各種機器との接続性を考慮したパタラメータ設計ができる

上記のスキルセットであればSIerでなくとも、一般企業に従事するインフラエンジニアでもスキルの習得は可能です。

大体これくらいのレベル感があれば、構築工程や上流工程にも育成枠ではなくある程度の戦力として就業可能です。

一人前のレベル感

まず一人前の定義としては以下の3つを標準的な定義としています。

・指示された仕事を独力で完遂できる
・案件のリーダーとしてメンバーのタスク管理、進捗管理ができる
・若手へスキルトランスファーができる

構築を主として行う業務であればなんとなくイメージしやすいと思いますので上流工程を行う場合のモデルケースを記します。

【上流工程を行う一人前のスキルセット】
・顧客要件(RFIやRFP)に沿って機能要件や非機能要件を考慮してシステムの機器選定、構成作成、提案書の作成が出来る
・作業費用の見積りが出来る
・先端技術や新製品に対する技術のキャッチアップ能力があり、汎用的な技術から先端技術を使った幅広い提案ができる
・PMとして進捗管理、課題管理、品質管理、バージョン管理を行うことができる
・PMとして顧客対応、技術的な対応が十分にできる

ざっくり要約すると、営業が持ってきた仕事に対してある程度自分の知見やスキルを使って、案件の提案からクローズまで出来るレベル感となります。

このぐらいのレベル感になると契約金は大体80万円〜90万円程度となります。

ここからは案件の実績を積んでいき、対応できる案件の規模(金額、技術領域)が大きくなるにつれて頭打ちまで緩やかに契約金が上がっていき、最大で120万円まで到達します。

まとめ

弊社に入社すると、人によってサーバ/ネットワーク/データベース/セキュリティ/クラウド等、技術領域は違えど基本的には上記の流れでキャリアを積んでいくことになります。

重要な事として、手を動かすことを主とする領域(構築や運用、プログラマで言うなら開発)は頭打ちが早いということです。
※大体75万円〜80万円くらい

SIerはプロジェクトマネジメント能力やアーキテクト領域のスキルが最重要視されます。
インフラを導入する顧客はインフラの専門家を抱えていないケースが多いです。

そういった方々に自分の考えたシステム構成を提案するといった業務や、技術領域について顧客に分かる言葉で説明し、顧客システムの課題を解決するということにやりがいを感じられる人にとっては非常に良い職種かと思います。