良い派遣(SES)会社の見分け方
どうも、派遣エンジニア歴5年の中堅、派遣インフラSE-Kです。
Twitter界隈をパトロールしていると、SESは最悪だとか、スキルアップのためにまずはSESに行くのもやむ無しといった会話が飽きもせず繰り返されています。
そんな意見は、その人自身が経験してきた環境を元に発信された便所の落書きみたいなものなので、いちいち真に受けてたら何の仕事もできません。
とは言え、悪質な派遣会社や、客先常駐型の業務委託(SES)を行っている会社も存在するのが現実です。
では派遣の営業、採用、エンジニアの3役をこなす派遣業界のプロである私が良い派遣会社、悪い派遣会社を見抜くコツをお教え致しましょう。
派遣事業の資格を持っているか?
2018年秋ごろまでは「一般派遣」と「特定派遣」という二種類の派遣資格がありましたが、「特定派遣」は既に廃止となっているので割愛します。
現在の主流は、
- 派遣事業の資格を持った派遣会社による人員の派遣
- 派遣事業の資格を持っていない会社が業務委託契約や準委任契約を結んで人員を派遣
上記2点ではないでしょうか。
上記の2点から分かることは、派遣事業を持っている会社の方が比較的クリーンな会社が多いということです。
派遣事業の資格有無については企業のホームページでを見れば必ず書いてあります。
つまり書いていないということは持っていないということです。
派遣事業の資格を取得するには資産要件やオフィスの間取要件等が存在します。
一番ハードルが高いのが資産2,000万円×事業所数。事務所は必ず1つ必要になるので、最低でも2,000万円の資産が必要となります。
他にも現金預金等、細かい要件はありますが、ひとまず会社の資本金が2,000万あるかを確認すると一つの目安になるかと思います。
つまりフリーランスや普通の個人じゃ無理なんですよね。
そういった小規模なところが業務委託契約や準委任契約なのに人材派遣を行って無茶やってるという事案が多くあります。
業務委託や準委任なら無資格で結べてしまいますから。
なので、経営が順調な会社であれば派遣事業の資格を取得したほうがメリットが多いですし、資格の有無が1つのフィルターになるかと思います。
※ちなみに弊社は資本金2,000万にしており、派遣事業の資格も取得しています。
ちなみに大手は業務委託型の派遣を排除しているところも多いです。(偽装請負の疑いをかけられる可能性があるため)
なので、派遣事業の資格を持っていない会社なのに客先常駐となると、二次請け以下に行く可能性もかなり上がります。
※つまりフリーランスも同様で、案件の幅は狭まるということです。
平均月単価はどのくらいか
派遣事業をやっている会社は実に様々な体系があります。
派遣のみでやっている、派遣と業務委託による受託業務(自社開発を含む)を両立している、業務委託で客先常駐による成果物納品をしているところ等々・・・
とはいえ、ある程度情報が公開されていれば、内情をそれとなく推察できます。
例えば派遣専門でやっている場合。
売上金額の情報が公開されていれば、それを従業員数で割ってみると契約金額の平均がそれとなく見えてきます。
例えば売上が9億、社員数が100名と仮定します。
恐らく営業や事務職の方が1割程度は在籍しているでしょう。
なので9億を90人で割ると、1,000万となります。
つまり年間で1人あたり1,000万売り上げている訳ですね。
これを12ヶ月で割ると、833,333円となります。
弊社基準であれば、3年〜5年程度経験して「一人前」になったレベルですと、75万〜85万程度の契約金が多いです。
ちなみに社内の平均契約金を算出してみましたが70万円台後半でした。
弊社は大手としか取引をしていないので、平均契約金が60万〜70万程度であれば大手もしくは一次請けぐらいの水準になるのではないでしょうか。
二次請け三次請けとなっていくに連れ契約金はどんどん下がっていきます。
なので平均契約金があまりに安い場合は要注意です。
※上記の相場はインフラエンジニアにフォーカスしています。開発系は相場観がないのでご自身でリサーチしてください。
派遣事業の他に自社開発や受託業務を並行している企業は受託業務の業績次第でブレる要素はあるかと思いますが、1つの目安にはなるかと思います。
結論
実際派遣やSESを経験して辛い想いをした方も多くいると思います。
ただし、勘違いしてはいけません。
もし黒い派遣会社やSESはを経験したとしたら、その選択をしたのは”あなた”です。
黒い会社に入ってしまったのは、自身の努力やスキル足りなかったのかもしれません。
スクールにお世話になったからと言って、そこで紹介された企業は良いと信じ込んで就職してしまったのかもしれません。
会社の良し悪しを見極める力が足りなかったのかもしれません。
結局は派遣だろうがSESだろうが、自社開発だろうが、大手だろうがベンチャーだろうが、そんな人はどこに行っても結局同じです。
大切なのは世の中に落ちている情報をかき集め、そこから見える事実を見極める力です。